日本時間の2017年4月16日(日)にトルコの国民投票があり、週明けは相場にどのような影響を与えるか注視したい流れで一週間が始まりました。
どう考えてもトルコリラしか影響がないと思いつつも、大きなイベントではあったので、ドルや円など、相場全体が出るのでは?と思っていたのも実際のところ。
まずは週明け。
USDJPY
EURUSD
スタンダードな通貨ペアであるドル円とユーロドル(それぞれ1時間足)を見てみるとまったく影響を受けていないのが分かります。多少窓を開けていますが、10pipsにも満たない開きです。
では、トルコリラを見てみましょう。
USDTRY
EURTRY
ご覧の通り、週明けは目を疑うほどの開きに。
チャートだけだと分からないと思いますが、USDTRYは780pips、EURTRY730pipsほどの開きがありました。78pipsではなく780pipsです。
異常も異常。年に1回見れるか見れないかのレベルです(フランスの大統領選挙のことを考えると、2017年は何度か見れるような気がしますが)。
こういう開きを見ると窓埋めトレードに挑みたくなりますが、一方で閉じずにさらに前週の終値から開いていく可能性があるので、かなりリスクがあるのでさすがにやりませんでした。
もちろん、リスクコントロールをしたロットで入ればいいだけの話ですが、そもそもトルコリラはスプレッドが40~60pipsもあるので、1ロットでいきなり4~8万円とかマイナスでスタートになるので、正直そこを埋めるのが大変です。
結果からすれば、チャートを見ての通り埋めているので、埋めるところまで狙えていたら爆益だったわけですが、それは結果論ということで。
フィボナッチで相場を振り返ってみる
今回のトルコリラの動きをフィボナッチで振り返ってみます。
USDTRY
まずドルトルコリラ。直近の高値である2017年1月27日を始点に、直近の安値である2017年2月23日を終点に結びました。
EURTRY
次にユーロトルコリラ。直近の高値である2017年1月30日を始点に、直近の安値である2017年2月23日を終点に結びました。
上記の期間でラインを引いてみるとなかなか面白いことが見えてきます。
USDTRY
EURTRY
このように1時間足に切り替えて見てみると分かりやすいですが、まずドルトルコリラ、ユーロトルコリラともにフィボナッチの23.6%付近でスタートしているのが分かります。
そして、50.0%まで上昇し、そこを天井に下落しているのが分かります。ドルトルコリラは50.0%を目指す前に、38.2%で一度止まっていますね。
もう少し見てみましょう。
USDTRY
まず、B1の23.6%でもみ合いが見られました。
ここで割ったら窓を閉じずに開いていく展開になっていたと思われますが、下がらないという判断になり、上昇の動きを見せる結果に。
上昇したものの、A1の38.2%がレジスタンスになり、ここで一度下落をしています。
その後、下げ切らず、二度目のトライで38.2%を抜き、50.0%に到達しています。
そして、A2では38.2%がサポートとなり、しばらくそこを割るか上に戻るかという動きをしましたが、7本先の足で下に抜けました。最後のA3ではまた38.2%が抵抗になり、今度こそ上に抜けることはないな、という動きになり、最終的には23.6%まで下落。
一度はそのまま下に抜けるかという勢いがありましたが、B2でサポートされ、そこを割ることなく、23.6%付近で一週間を終える結果になりました。
EURTRY
ユーロトルコリラでは、A1の38.2%が一度レジスタンスラインになるか? といった動きは見せたものの、一度も下がることなくそのままBの50.0%付近まで上がりました。
しかし、そこを天井に、38.2%付近まで下落。しばらくは50.0%と38.2%の間を上げるか下げるかはっきりしないレンジの動きになりましたが、しばらくして38.2%でサポートされることなく下にいきました。
38.2%を割ってから一度上に戻したものの、こちらも上げきらずに下落。そして、また落ちるか上げ戻すかの動きを繰り返しましたが、A2の38.2%の抵抗を抜け切れずに結局その下で推移する結果になりました。
最終的にはドルトルコリラのようにはっきりした動きは出ず、38.2%に向けて上げるか、23.6%に向けて下がるかはっきりとしない動きで一週間を終えました。
普段、トルコリラはトレードしないのでチャートを見ることすらしないのですが、こうやって振り返ってみると面白いものですね!